FHプレジデント、ジャン・ダニエル・パッシュ氏に感謝を込めて

2023年12月5日、在日スイス大使公邸にて、スイス・ビジネス・ハブ輸出促進局とスイス時計協会FHの共催による「Networking evening & FHプレジデント、ジャン・ダニエル・パッシュ氏のフェアウェル・レセプション」が開催された。

 この会はスイス時計協会FHプレジデントのJean-Daniel Pasche(ジャン・ダニエル・パッシュ)氏が、2023年末をもって21年にわたる任期満了を迎え、同職を退任することに伴い開催されたものである。会場にはスイス時計産業に従事するスイス時計ブランド、輸入代理店、弊協会のイベントなどでお世話になった小売店や関連協会などから約70名の関係者が集まった。 
 冒頭では、駐日スイス大使のアンドレアス・バオム閣下がホストとして挨拶し、「時計について大いに語り合うエキサイティングな夕べをお過ごしいただきたい」と参加者に来場の感謝を伝えた。
 続いて登壇したパッシュ氏は、来年2024年に日本とスイスが国交160周年を迎えることに喜びを述べた上で、「スイス時計産業と日本との良好な関係が私の後任のもとでも継続していくことと思います。日本は時計産業において重要な市場であり続けます。大使館、スイス・ビジネス・ハブ、そしてスイスブランドを支援する時計産業の主要な関係者の献身的な努力も私どもにとって頼りになるものです。スイス時計協会FHは、日本時計輸入協会や日本時計協会をはじめ、世界の時計産業の皆様のために引き続き努力してまいります」と思いを伝えた。
 また本会ではサプライズとして、高円寺飛鳥連による「阿波踊り」の演出が用意された。スイス時計協会FH 東京センター所長の中野綾子氏が「160年前にスイス使節団の団長として来日したエメ・アンベールが学んだ日本の風習のなかには、日本独自の歌や踊りがあった。音楽や踊りも時計と同様に国や言葉の違いを超えて人々の心をつなぐことができるものです。『人と人』、『人と地域』を結びつける阿波おどりをご覧入れたく存じます」と紹介すると飛鳥連のメンバーが登場し、明るく華やかな阿波踊りで会場を盛り上げた。途中では参加者に踊りがレクチャーされる時間も設けられた。その後のカクテルタイムでも、和やかな雰囲気のなか参加者たちは交歓し、パッシュ氏の労をねぎらった。
 パッシュ氏は1956年、ヌーシャテル州出身。ヌーシャテル大学で法律を学び、1980 年に法学修士を取得、1986 年に知的財産を専門分野とする博士号を取得した。スイス連邦知的財産局で弁護士としてキャリアをスタートさせ、1993年7月からスイス時計協会 FHでディレクターに着任し、2002年同協会の再編にともない、会長に就任した。就任後はスイス時計産業の代表として、スイス時計の自由貿易の外交的交渉や知的財産の保護など時計産業の発展と保護に尽力してきた。 

December 24, 2023